手戻りを減らして完成へ!マックのテキストエディタ、EPUBまで仕上げる流れ

原稿・設定・完成物の由来を製本工程へつなぎ、検証済みEPUBと隔離中EPUBを分けるアイキャッチ

Macの原稿からEPUBを仕上げるとき、生成物だけを手直しすると次の出力で修正が消えます。必要なのは、原稿版、設定版、出力物IDを一枚のリリース候補票で結び、欠陥を必ず正本へ戻すことです。表紙なし二章EPUBではvalid=true、nav、NCX、OPF書誌、spine順を確認済みです。表紙付き候補には未解決の検査事象があるため、同じ完成扱いにはしません。

リリース候補票の三つの版

候補票の先頭にsource-v05、settings-v03、release-20260811-01.epubのような三つの識別子を書きます。原稿の内容、目次・書誌・表紙の設定、生成されたEPUBを別々の版として扱うことで、どの組み合わせから候補ができたかを追跡できます。

『最新』『完成』のような名前は使いません。日付と連番だけでも足りず、原稿版と設定版を同じ行へ置くことが重要です。出力物を検査するときは、候補票のファイル名と実ファイルが一致しているかを最初に確認します。

原稿へ戻す欠陥と設定へ戻す欠陥

本文誤字や章本文の欠落は原稿版へ戻します。著者名、章順、目次表記、表紙指定などは設定版へ戻します。生成EPUBの内部ファイルだけを直して見た目を合わせても、次回の生成元には残りません。

候補票には欠陥、戻し先、修正後の版を記録します。判断できない場合は原因未確定として止め、生成物を正本へ昇格しません。戻し先が一行で説明できることが、再出力できる制作工程の条件です。

表紙なし候補で確認できた構造

2026年8月11日の表紙なし二章EPUBでは、パッケージがvalid=trueとなり、nav、NCX、OPFの書誌、spineの章順を確認しました。この実測はrelease候補の内部構造欄へ記録できます。二章の並びと書誌を追える候補として扱えます。

候補票には検査日、出力物ID、検査した項目を並べます。『EPUB出力成功』という一語へまとめず、validity、目次、書誌、spineを個別に残します。個別値があれば、次の候補との違いを正確に比較できます。

表紙付き候補を同じ合格へ入れない

表紙資源がパッケージ内にある一方、現行CLIのinspectではmissing/valid=falseとなる未解決事象があります。原因が確定していないため、表紙付き候補を表紙なし候補と同じ合格欄へ移しません。

ここで行うのは、資源の実在、パッケージ参照、検査器の結果、閲覧表示を分けて記録することです。どれか一つが見えたからといって原因を決めず、表紙付きは保留として次の検査へ渡します。

閲覧確認と内部検査を二つの署名にする

EPUB候補は、内部構造の検査と閲覧アプリでの確認を別の署名欄にします。navやspineが正しくても、閲覧時の章名や画像が意図どおりとは限りません。逆に見た目が整っていても、書誌や参照が壊れている可能性があります。

一人で作業する場合も署名欄を分け、確認時刻と対象ファイルを書きます。内部と閲覧の両方が同じ出力物IDを指しているかを確かめれば、古いEPUBを開いて新しい候補の合格に使う事故を防げます。

一つの欠陥を正本へ戻して再生成する

検査で見つけた欠陥は、原稿版または設定版へ修正します。候補票に新しいsourceまたはsettingsの版を記入し、別の出力物IDで再生成します。前のEPUBを上書きせず、旧候補と新候補を並べて差を確認します。

再生成後は、直した項目だけでなく、前に合格していたnav、NCX、OPF書誌、spine順も再確認します。一点の修正で別の合格を壊していないことまで見て、初めて候補票を閉じられます。

Rune Studioが担当する区画

Rune StudioはMac上の原稿編集とEPUB 3出力をつなぐ候補です。今回、表紙なし二章EPUBのvalidityと内部構造を実測したため、その範囲は候補票へ確認済みとして記載できます。

販売ストアの受理、ストア内表示、表紙付き候補の未解決事象は別工程です。Rune Studioで出力できたことを販売可能の証明にはせず、製品内の生成、一般的なパッケージ検査、外部閲覧、ストア確認を段階ごとに分けます。

作品名・組み方向・ページ順・出力ファイル名・発行日が一覧で並ぶRune StudioのEPUB出力確認画面
EPUB作成の確認画面。作品情報、組み方向、ページ順、出力ファイル名、発行日、表紙の有無が出力前に一覧で見えます。生成物の構造検査はこの画面とは別に行います。

候補票を引き継ぐときの確認

次の担当者は、候補票を受け取ったら最初に三つの版を実在ファイルと照合します。続いて、確認済みのnav、NCX、OPF書誌、spine順を読み、表紙付き候補が保留である理由を確認します。表紙なしの合格を表紙付きへコピーしません。

修正依頼を受ける場合は『本文誤字』『書誌』『目次』『表紙』『原因未確定』のどこへ戻すかを決めます。戻し先と新しい版が書けない依頼は生成へ進めず、候補票の不足として差し戻します。

結論:三つの版がつながった候補だけを残す

最初の一歩は、原稿版、設定版、出力物ID、検査結果、戻し先の五列を持つ候補票を作ることです。表紙なしの確認済み値を一行に入れ、表紙付きは保留として別行へ置きます。

Mac原稿からEPUBまで仕上がった状態とは、ファイルが一つ生成されたことではありません。欠陥を正本へ戻し、新しい版から再生成し、同じ出力物を内部と閲覧の両方で確認できることです。追跡できる候補票が、その完成を支えます。