
Mac内に「最終」「最終2」「修正版」と原稿が増えたとき、先にフォルダを移動したり削除したりすると、どれが正本か判断する手掛かりを失います。まず所在、役割、更新日、参照先を棚卸しし、正本、参照、保留、生成物へ非破壊で分類してください。
この記事は、新しい作品フォルダを四区分へ設計する記事でも、章構成を変更する記事でもありません。既に散在している原稿と資料を、削除せずに一つの再開地点へ集める整理です。
整理中の移動と削除を止める
最初に「整理中」期間を決め、その間は元ファイルを改名、移動、削除しません。執筆も一時停止し、複数の候補が同時に更新されるのを防ぎます。締切で停止できない場合は、現在編集する一ファイルだけを宣言し、他は読み取り扱いにします。
作業用の棚卸しフォルダを新しく作り、元の所在は残します。収集するのはコピーです。どの元パスからコピーしたかを一覧へ書きます。クラウド同期やバックアップがある場合も、それ自体を正本判定に使いません。
削除は整理の完了条件にしません。不要に見えるファイルも保留へ退避し、復帰期間を過ぎてから別の判断として扱います。
四列の棚卸し表を作る
各ファイルについて、所在、役割、更新日、参照先を記録します。所在は絶対に一意に分かるパス、役割は本文・設定・素材・出力・不明、更新日はファイル情報、参照先は「第3章から人物表を参照」などです。
さらに、ファイルサイズ、章ID、先頭と末尾の短い検索印を添えます。同名でも内容が違う候補を見分けるためです。ハッシュを使える場合は同一内容の確認に役立ちますが、ハッシュが違うだけでどちらが新しいかは決まりません。
アプリ内だけにある項目は、書き出しまたはスクリーンショットで所在を記録します。独自ライブラリの表示名だけで、Finder上の正本を推測しないでください。
正本・参照・保留・生成物へ分類する
正本は、次の編集を受ける唯一のファイルです。更新日が最新という理由だけで選ばず、章の続き、未解決印、設定資料からの参照、直近の作業メモを照合します。
参照は、設定、年表、調査メモ、旧稿比較など、本文を判断するために読むファイルです。正本へ戻すべき決定が含まれる場合は、その決定を転記してから参照にします。
保留は、役割や新旧を判断できないファイルです。無理に正本または不要へ決めず、判断に必要な質問と期限を書きます。生成物はEPUB、PDF、プレビュー用HTMLなど、正本から再作成する出口です。生成物だけを次の編集入口にしません。
重複候補は三点で比較する
同じ章の候補が複数ある場合、先頭だけでなく、先頭、中央、末尾を比較します。文字数、見出し、固有の修正語、未解決印、末尾の続きが一致するか見ます。
差分を「候補Aだけ」「候補Bだけ」「両方」に分けます。一方に新しい本文、もう一方に重要な校正がある場合、更新日時だけで上書きしてはいけません。正本の複製へ必要な変更を一件ずつ統合し、統合元と理由を記録します。
完全同一と確認できてもすぐ削除せず、重複候補を保留フォルダへ移す計画を立てます。元パス、退避先、復帰期限を記録します。
参照切れを検索する
正本候補が決まったら、旧ファイル名、旧章題、画像名、設定資料名を作品全体で検索します。参照している側と参照される側を一覧へし、新しい作品ルートで開けるか確認します。
相対パスやMarkdownリンクがある場合は、コピー先でリンク先を開きます。検索結果0件だけで参照なしと判断せず、ファイル名を使わない説明文やアプリ設定も確認します。
rune Studioの既存検証では、folder-based workspaceとFinderで見えるフォルダを作成し、別の大容量操作で検索、保存、再検索を完了しています。既存の実画面では、第一章と第二章が同じワークスペースのタブで開かれた状態を確認しました。これは自動重複判定や自動整理、Finderの使いやすさ、同期、バックアップを実証するものではなく、画像から正本の所在も判断しません。

新しい作品ルートから一度だけ再開する
以下は読者本人が行う受入手順です。rune Studioで、新ルートだけを開いて参照・画像・別名出力まで一連で完遂した段階4記録はありません。既存検証のワークスペース作成と検索・保存・再検索を、本記事固有の複合試験の成功結果へ広げないでください。
正本、参照、素材を新しい作品ルートの計画位置へコピーし、生成物と保留は分けます。元フォルダを残したまま、新しいルートだけをワークスペースとして開きます。
対象章に一つの安全な検索印を追加し、保存、閉じる、再度開く、再検索を行います。設定資料と画像を一つずつ開き、参照切れがないか確認します。試験出力を別名で作り、章順と本文が正本から来ていることを確認します。
合格後、現在の正本パスと再開日を整理台帳へ書きます。元フォルダと保留の削除は別の承認作業にし、この時点では残します。
結論:削除ではなく一つの再開地点を作る
Macの原稿と資料を整理するには、移動・削除を止め、所在、役割、更新日、参照先を棚卸しします。正本、参照、保留、生成物へ分け、重複候補は差を確認して退避してください。
本人の受入試験で、新しい作品ルートから保存・再開・再検索、参照確認、別名試験出力まで成功したら、整理の目的を達成したと判断します。ファイル数を減らすことより、次に編集する一つの正本と戻り道を説明できることが、つまずきを減らします。
棚卸しは少なくとも一回の執筆セッション中は残します。その間に原本や保留ファイルへ戻るたびに理由を記録してください。戻る必要があれば、新ルートに判断、素材、参照のいずれかが不足しています。必要項目だけを変更票でコピーし、影響する検索または出力をやり直して保留期間を延ばします。未記録の戻りがなくなったら、棚卸しを移行記録として固定します。
共同制作では、編集再開前に参加者全員が正本パスを確認します。一人でも古い同期コピーを開けば、整理前と同じ不確実性が戻ります。