置換ミスを防ぐ!Macテキストエディタの検索、ファイル内検索

一つの原稿内を検索して一致箇所を数えるアイキャッチ

原稿の中を探すとき、本当に知りたいのは「見つかったかどうか」ではなく「何件あるか」です。 置き換える前に件数を知っておけば、思っていた数と違ったときにそこで止まれます。件数を見ずに置き換えると、直しすぎたことに後から気づきます。

この記事では、検索を「数える道具」として使う考え方と、Macのエディタで何を確かめられるのかを扱います。置換の手順そのものは別の記事に譲ります。

検索には2つの使い方がある

推敲や表記の統一で使うのは、後者です。 ところが多くの人は前者の感覚のまま検索を使い、1件目にたどり着いた時点で満足してしまいます。

よくある使い方

検索結果の件数を表示しないエディタでは、最初の一致に移動したあと、「次へ」を押して一致箇所をたどることになります。件数を知るには、移動した回数を手作業で数える必要があります。

「押して数える」が続かない

数えるために押し続ける方法では、数え違いが起こり得ます。

途中で最初に戻ったり、別の箇所を確認したりすると、どこまで数えたか分からなくなることがあります。結果として、正確な件数を確認できないまま進める原因になります。

そして、それなりにある、では置換の判断ができません。 3件だと思って置き換えたら40件だった、という事故は、件数を確かめなかったから起きます。

もう一つ、複数のファイルにまたがると手に負えません。 章ごとにファイルを分けていると、20ファイルそれぞれで検索することになります。ファイルをまたいだ合計は、自分で足し算します。

rune Studioは、件数と場所をまとめて返す

rune Studioには、1つの原稿の中を探す機能と、作業場の中を横断して探す機能があります。

実際に開発版を命令から動かして確かめました。作業場の中を横断して探したところ、調べたファイルが4件、一致が2件と返り、それぞれについてファイル名、行番号、その行の文章、位置が一緒に返りました。

押して数える必要がありません。 件数が最初に出て、どこにあるかも同時に分かります。

正規表現も使える

決まった書き方の並びを探すこともできます。実際に「第[一二三]章」という書き方で探したところ、3件が返りました。 「第一章」「第二章」「第三章」がまとめて拾われています。

表記のゆれを探すときに効きます。 「引っ越し」と「引越し」を1回で探せます。

大容量と判定された実測原稿でも検索できた

実際に大容量の印が付いた30万500字の検証原稿を検索したところ、8347件が0.08秒で返りました。 この1点の実測から厳密な開始文字数や、別の環境での速さまでは一般化せず、大きな原稿でも検索結果が返った確認例として扱います。

半角の文字だけを探せる

半角の英数字や記号がどこにあるかを返す機能もあります。実際に原稿を調べたところ、6か所が、位置と実際の文字付きで返りました。

横書きの実用書で英数字を半角にそろえるときや、全角と半角が混ざっていないか確かめるときに使えます。

件数を見て、何を判断するのか

件数は、想定と違うときに立ち止まるための合図です。ただし、想定どおりの件数でも、そのまま置換してよいとは限りません。 正しい対象を1件見落とし、直してはいけない別の1件を拾っていれば、合計は同じになるためです。

思っていたより少ない場合。 探し方が狭い可能性があります。表記がゆれているか、範囲が限定されていないかを確認し、正規表現で別表記も拾えるか試します。

思っていたとおりの場合。 ファイル名、行番号、その行の文章を確認します。件数一致は対象集合の正しさを保証しないので、件数が少なければ全件、多ければ各ファイルと異なる文脈を含む代表箇所を見て、直す対象かを判断します。

思っていたより多い場合。 想定外の正しい対象が見つかった可能性も、引用、固有名詞の一部、別の意味の語など誤対象が混ざった可能性もあります。多い分を自動的に誤りと決めず、結果一覧の文脈を確認してから条件を狭めます。

件数で異常に気づき、場所と文脈で対象を確定する。 この2段階が、置換前の検索です。

向く人と、別の方法が向く人

向いているのは、長い原稿を推敲する人です。 置き換える前に件数を確かめる習慣は、原稿が長いほど効きます。

短い文章なら、押して数えても構いません。 3千字なら、件数は数えられます。

なお、確かめたのは横断検索、正規表現、半角の検索、大容量での検索の速さまでです。

まとめ

次の一歩として、いま置き換えようとしている語を1つ、先に検索してください。件数を見たら、結果一覧の行を確認し、すべてが同じ意味で使われているかを確かめてから置換へ進みます。

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