
MacでShift_JISの原稿をUTF-8へ変換するときは、開けることだけでなく、変換元を確認でき、変換先を明示でき、失敗時の挙動が分かるテキストエディタを選びます。
この記事では、Mac用テキストエディタの比較軸を決め、案件の条件を満たす道具かどうかを採用前に判断できる状態まで進めます。実際に別ファイルへ保存し、開き直し、本文を照合する変換手順はSTUDIO-531の担当です。
先に結論:道具は4つの条件で選ぶ
UTF-8へそろえる目的なら、候補のテキストエディタで次を確認します。
- 開いたファイルの現在の文字コードを表示できる
- UTF-8、BOM付きUTF-8、Shift_JISなど、必要な文字コードを扱える
- 保存する文字コードを明示的に切り替えられる
- 表せない文字があるとき、保存を止めて場所を知らせる
対応形式の数や変換速度は、そのあとで比べます。最優先は、変換元と変換先を自分で確認できることです。
変換手順ではなく、比較表を作る
候補ごとに、次の4列を埋めます。
| 比較軸 | 確認すること | 採用条件 |
|---|---|---|
| 変換元の表示 | 開いた原稿の文字コードを確認できるか | 推測ではなく表示で確認できる |
| 対応形式 | UTF-8、BOM付きUTF-8、Shift_JISなど案件に必要な形式を扱えるか | 受け渡し仕様を満たす |
| 変換先の指定 | 保存先の文字コードを意図して選べるか | 変換元と混同しない |
| 失敗時の挙動 | 表せない文字があるときに場所を確認できるか | 無言で処理結果を確定しない |
UTF-8 BOM付きが必要か、改行コードも変えるかは受け渡し仕様で決まります。道具を先に決めてから仕様を合わせるのではなく、必要な形式を比較表へ書いて候補を絞ります。
候補を落とす条件を先に決める
比較表の各行は、機能の有無をメモするだけではなく、採用と不採用を分ける質問にします。
- 開いた原稿の文字コード名を、推測ではなく表示で確認できるか
- 受け渡し先が求めるUTF-8とBOMの有無を、保存先の条件として選べるか
- 変換先で表せない文字があるとき、処理の中断と問題箇所を確認できるか
- 必要な処理単位に対応し、処理できなかったファイルを特定できるか
必須条件に一つでも「できない」があれば候補から外します。公式資料でも短い試験用ファイルでも確認できない項目は「未確認」とし、必須条件のまま採用済みにしません。ここで決めるのは「どの道具を使うか」までで、変換を実行する順番ではありません。
作品固有の比較条件も先に書く
人名の異体字、波ダッシュなどの記号、改行コードに指定がある案件では、それらを道具の比較条件へ加えます。操作検証ではShift_JIS保存後に波ダッシュが全角チルダとして返った例があるため、記号を扱う案件では公式資料や短い試験用ファイルで確認できることを採用条件にします。
原稿が複数ある案件では、1本ずつ処理するのか、フォルダ単位の一括処理が必要なのかも先に決めます。必要なのが一括処理なら、対応の有無だけでなく、対象を事前に確認できるか、処理できなかったファイルを特定できるかを比較します。「対応形式が多い」と「大量の原稿を安全に処理できる」は別の評価軸です。
また、受け渡し先から作業記録を求められる場合は、変換元、変換先、問題になった文字を記録できることも採用条件にします。道具名ではなく、案件の完了条件から比較項目を増やしてください。
rune Studioが候補になる場合
rune Studioは、UTF-8、BOM付きUTF-8、Shift_JIS、EUC-JP、ISO-2022-JP、UTF-16LE、UTF-16BEに対応しています。操作検証ではShift_JISとUTF-8の原稿がそれぞれその文字コードとして返ったため、長文原稿の現在の文字コードを確認したい場合の候補になります。
また、𠮷 を含むUTF-8原稿をShift_JISで保存しようとした逆方向の検証では、保存されず、表せない文字の位置が返りました。これは失敗時の挙動を比べる根拠であり、Shift_JISからUTF-8への変換手順を完遂した根拠ではありません。
一方、フォルダ内の全ファイルを一括変換する機能は、今回の操作検証では確認していません。大量ファイルの一括処理が必須なら、その有無を別の選定項目として確かめてください。
まとめ
- MacのUTF-8テキストエディタは、現在の文字コード表示、保存先の選択、変換不能時の停止で選ぶ
- 対応形式、変換元の表示、変換先の指定、失敗時の挙動を比較する
- 作品固有の文字、改行、処理件数、記録の要否を採用条件へ追加する
- rune Studioは、文字コード判定と逆方向の保存停止の実測を候補判定の根拠にできる
- 別名保存、再読み込み、本文照合を含む実行手順はSTUDIO-531へ分ける
候補ごとに4列の比較表を埋め、案件の必須条件に「できない」または「未確認」が残る道具を外してください。道具を一つに絞った後の別名保存、再読み込み、本文比較は、STUDIO-531「違いがひと目で分かる!テキストエディタのUTF-8変換」の実行範囲です。


