
EPUBの論理目次は、EPUB 3のnav.xhtmlを主なナビゲーションとして扱い、NCXは旧環境向けの互換要素として同じ章順・同じリンク先になっているかを確認します。今回の五章標本には「再会」という同名見出しを2件入れました。見出し名だけでは区別せず、navの5リンクとNCXの5参照先が、それぞれp001.xhtml〜p005.xhtmlへ同じ順番で対応することを実測しています。
答え:navを正本、NCXを互換用の照合対象にする
EPUB 3で論理目次を考えるとき、navとNCXを二つの独立した目次として編集すると、章名や順序のずれが生まれます。一般的には、原稿の章順と固定したリンク先を一つの正本として管理し、EPUBナビゲーション文書を主目次、NCXを旧環境向けの派生物として照合します。
照合するのは件数だけではありません。表示ラベル、並び順、リンク先の三つを対にします。同じ「再会」が複数あっても、前後の章とリンク先が違えば別項目です。見出し文言を一意にするためだけに原稿を改変するのではなく、固定した対象と順番で区別します。
標本:五章に同名見出し2件と固定マーカー5件を置く
記事固有の標本は、作品名「旧リーダー互換 STUDIO-423」、著者「Rune Verification」、出版社「Evidence Press」、横書き、日本語、単巻0、版1.0、発行日2026-08-31です。表紙は使わず、タイトル位置0、目次位置1で五つの原稿ファイルを選びました。
章見出しは順に「出航」「再会」「岬」「再会」「帰港」です。同名の「再会」は2件ありますが、標本には固定マーカーを5件残しています。開始値は、章数5、重複見出し数2、固定マーカー数5、期待するnav項目5、期待するNCX項目5です。
この標本が見つけたいのは、同名見出しを一つにまとめる誤り、片方だけ別の章へ飛ぶ誤り、navとNCXで順序が変わる誤りです。表紙なしは意図した条件なので、画像0件を理由に不合格にはしません。
操作:同じ章順からnavとNCXを生成して照合する
製品に依存しない作業では、五章の順序と各章の固定対象を先に記録します。生成後、navの表示ラベルとhref、NCXの表示ラベルとsrcを上から一対ずつ照合します。ラベルが同じ2項目では、件数だけでなく2番目と4番目の対象が別々に残っているかを確認します。
今回のRune Studio操作では、作品情報と版情報を設定し、五章を順番に選択しました。出力計画を確認してexport、inspectを実行し、生成されたnav.xhtml、NCX、五つの本文XHTML、パッケージ文書のspineを読みました。固定マーカー5件が保持され、欠落資源がないことも検査対象にしました。
不一致があれば生成済みNCXだけを手修正しません。両方の順序が違う場合は原稿一覧、片方のリンク先だけが違う場合は対象マーカーと生成設定、同名項目が1件に減った場合は見出し抽出と固定対象へ戻ります。再生成によってnavとNCXを同じ正本から作り直します。
実測:同名見出しを保ったままnavとNCXが各5項目になった
記事別Stage 4はstatus=passed、操作数は9でした。ローカル検査値はvalid=true、spine_count=8、image_count=0、missing_images=0、has_nav=true、has_ncx=trueです。navとNCXの項目数はどちらも5でした。
navのリンク先はp001.xhtml、p002.xhtml、p003.xhtml、p004.xhtml、p005.xhtmlです。NCXの参照先はText/p001.xhtml、Text/p002.xhtml、Text/p003.xhtml、Text/p004.xhtml、Text/p005.xhtmlでした。接頭辞は異なりますが、章番号の並びは1から5まで一致しています。
結果にはduplicate_reunion_count=2とfixed_marker_count=5も記録されました。「再会」を1件へ統合せず、五つの対象を維持したまま両形式で5項目を生成できた、という範囲の結果です。spine 8はタイトル、nav、本文5章、奥付からなる観測で、表紙を使っていないため画像数は0でした。
別の共通Stage 4では、5章、横書き、版1.3、表紙ありの検証本がspine=9、画像1、欠落0、navあり、NCXあり、valid=trueでした。これは共通生成経路を確認した9操作です。版1.0・表紙なし・同名見出し2件という記事固有標本の結果と混ぜません。
限界:旧リーダーでの表示は実機確認していない
valid=true、nav 5、NCX 5は、専用複製から生成したローカルEPUBの内部構造に対する結果です。旧リーダー実機がNCXをどのように表示するか、Kindle Previewerでどう変換されるか、KDPへの登録・審査、販売ストアでの受理、全リーダーでの表示一致は未確認です。
固定マーカー5件という値も、五つの対象が検証標本に残ったことを示すだけです。すべての閲覧ソフトが同名見出しを同じ見た目で出すことや、NCXがEPUB 3の主目次になることを意味しません。外部環境まで確認する場合は、ローカル検査を合格条件の一部として残し、対象リーダーごとの結果を別に記録します。
失敗時は、navとNCXの両方が同じ位置でずれたら五章の原稿順へ、片方だけずれたら生成物と固定対象の対応へ戻ります。「再会」が1件しかない場合は2番目と4番目の原稿選択、リンク切れがある場合は対象XHTMLとパッケージ収録、NCXがない場合は生成ログへ戻します。
Rune Studioの範囲:navと旧環境向けNCXを同じ出力に含める
EPUB 3.3仕様でEPUBナビゲーション文書はナビゲーションの役割を持ちます。NCXは旧世代の仕組みに由来するため、EPUB 3のnavと同じ位置づけの正本として二重管理しないことが重要です。これは標準上の役割整理であり、特定ストアの受理保証ではありません。
Rune Studioの公開資料で確認できる製品範囲は、Mac版EPUBウィザードで章順と目次掲載を設定し、nav.xhtmlと旧リーダー互換用NCX、本文XHTML、タイトル、奥付、content.opfを含むEPUB 3を生成することです。今回のStage 4は、その生成物で同名見出しを含む5対象の対応をローカル確認したものです。現行製品の案内はRune Studioの商品ページで確認できます。
結論:同名見出しはラベルではなく順序とリンク先で照合する
EPUBの論理目次ではnavを主なナビゲーションとし、NCXは旧環境向けの互換要素として、同じ五章から再生成します。今回の標本では「出航」「再会」「岬」「再会」「帰港」を保ち、navとNCXの各5項目が1番目から5番目の本文へ対応しました。
本番原稿でも、件数、表示順、リンク先を一組で確認し、同名見出しは固定対象で区別します。この記事の結論はnavとNCXの同期までです。KDP向け目次を作る工程や、特定の旧リーダーでの表示結果を、ローカル検査の成功へ読み替えません。


