書誌情報を一度で確認!EPUB Metadata、シリーズ名・巻番号

シリーズ名・巻番号の工程を、原稿・検査装置・完成物の言語中立な3D静物で抽象的に示したアイキャッチ

EPUB Metadataへシリーズ名と巻番号を入れるときは、入力画面を見ながらその場で考えず、一枚の作品情報カードを正本にしてください。シリーズ名、巻番号、巻タイトル、著者、発行日を先に確定すると、再出力しても同じ書誌へ戻れます。

似ている数字を別の欄へ分ける

巻番号はシリーズの中で何冊目かを示し、版番号は同じ巻の改訂を区別します。発行日はその版を出す日です。これらをファイル名の「2」から推測すると、第2巻なのか第2版なのか分からなくなります。

単巻を巻番号0として管理する作品では、0を空欄と同じ扱いにしないことも大切です。「シリーズなし」「シリーズ内の単巻」「第1巻」は別の判断です。情報カードには、空欄を許す項目と、0を明示する項目を書き分けます。

作品情報カードは人が読める形にする

カードにはシリーズ名、巻番号、巻タイトル、著者、出版社、言語、版、発行日、出力名を並べます。コピー元は企画書でも台帳でも構いませんが、同じ値を二つの表で別々に直さないよう、正本を一つにします。誤記を防ぐため、数字だけでなく「第2巻」「版1.0」のように意味も添えます。

EPUB 3のパッケージ文書は、タイトルや著者などのmetadata、収録資源のmanifest、読む順番のspineを持ちます。W3C EPUB 3.3の標準上の役割と、アプリの入力欄は分けて理解します。

Rune Studioへカードを転記する

EPUBウィザードの「シリーズ情報」で作品名、著者、出版社、言語、出力ファイル名を入力します。「巻選択」では単巻または対象の巻番号を選びます。原稿と章順を決めたあと、「メタデータ」で版、発行日、表紙を確認し、「確認と出力」で一覧を情報カードと読み合わせます。

入力後すぐ出力せず、シリーズ名と巻タイトルを声に出して区別すると転記ミスを見つけやすくなります。第2巻なら、第一巻の表紙や日付が残っていないかも見ます。出力名も巻番号だけに頼らず、作品を識別できる形にします。

確認用の三章EPUBでは、シリーズ名と巻番号2を設定し、生成後のパッケージ内にシリーズ名と巻の値が入っていることを照合できました。タイトル、著者、言語などの値も含み、ローカル構造検査は有効でした。この確認は販売サイト側のシリーズ表示や、アップロード後の書誌変更を対象にしていません。

値が違うときは推測で上書きしない

出力後の巻番号が違ったら、ファイル名だけ直して終えず、ウィザードの巻選択へ戻ります。シリーズ名が違うならシリーズ情報、発行日が違うならメタデータへ戻ります。作品情報カード自体に矛盾があれば、アプリへ合わせるのではなく、正本の担当者と値を確定します。

一枚のカードが次巻を楽にする

この方法の利点は、第2巻を出したあと第3巻へ進むときに現れます。シリーズ共通の値と巻ごとの値が分かれていれば、前巻の情報を残す事故を減らせます。Rune Studioを使う場合も、アプリが正本を決めてくれるわけではありません。人が決めたカードを、6ページのウィザードで確実に反映する道具として使います。現行機能を確認し、販売サイトの入力は別に照合してください。

シリーズ共通値と巻固有値を色分けする

シリーズ名、著者、出版社は複数巻で共通することが多く、巻番号、巻タイトル、表紙、発行日は巻ごとに変わります。情報カードで二群を分けると、次巻を複製したときに変更すべき欄が見えます。共通値も永久に不変とは限らないため、確認日を残します。

改訂版を出す場合は、巻番号を変えずに版だけ変えるのか、新しい巻として扱うのかを先に決めます。出力ファイル名へすべての書誌を詰め込む必要はありませんが、少なくとも作品と巻と版を取り違えない識別子を使います。生成後の照合は、その名前ではなくパッケージ内の値と作品情報カードで行います。

OPFを確認する理由

最終画面の値が正しくても、生成物へ入った値を一度確かめれば、入力と出力の境界が明確になります。OPFのどの項目がシリーズ名と巻を表すかは、採用する記法と閲覧環境も考慮します。表示されない端末があるからといって、入力そのものが失敗したと即断しません。

また、シリーズ名を販売ページの並び順へ直接つなげる説明は避けます。EPUB内のmetadataを読み取るかどうかはサービス側の仕様に依存します。ローカル生成では入力値が収録されたか、販売先では商品情報が意図どおりか、二つの確認結果を持ちます。この区別が、シリーズ情報を一度で確認する本当の意味です。

出力後に再利用する情報

正しい作品情報カードは、奥付の作成、ファイル保管、次巻準備にも使えます。ただし用途ごとに必要な欄は異なります。奥付の表記をOPFの内部名へそのまま合わせるのではなく、読者向け表示と機械可読な書誌を分けます。共通の正本から用途別に転記し、最終結果をそれぞれ確認する考え方が安全です。