横向きの数字で困らない!EPUBの日本語縦書き、ルビ・縦中横

縦書き原稿のルビと縦中横を別々に確認するアイキャッチ

縦書きのEPUBで、ルビは自分で原稿に書き、2桁の数字の向きは書き出しの側が直します。 この分担を先に知っておくと、どこまで手を動かせばいいかが決まります。ルビの読みは書き手にしか分からないので機械には任せられませんが、数字を横に寝かせるかどうかは規則で決まるので任せられる、という切り分けです。

この記事では、縦書きの原稿でルビと縦中横をどう書き、書き出したあと何がどう変わるのかを扱います。縦書きEPUBを作る全体の流れや、崩れたときの切り分けは別の記事に譲ります。

縦書きで手当てが要る3つ

日本語を縦に組むと、横書きのままでは成立しないものが出てきます。代表的なのは次の3つです。

このうち、ルビと圏点は「どこに、何を付けるか」を書き手が決めます。縦中横は、桁数などの条件で機械的に決められます。

原稿に自分で書き込む場合

ルビや圏点を原稿に入れる方法は、書く場所によって書き方が違います。青空文庫の形式、投稿サイトごとの形式、EPUBを組むときの書き方は、それぞれ別の記法です。

縦中横については、原稿には何も書かず、EPUBを組むときに指定するのが一般的です。手で組む場合は、該当する数字を1つずつ囲んでいくことになります。

手で入れると、数え漏れと書式ミスが起こりやすい

ルビの手間は書くこと自体より、記法をそろえることです。

長編を書いていると、同じ漢字に何度もルビを振ります。1か所だけ記法を間違えると、そこだけルビが出ずに記号がそのまま本文に残ります。読者から見ると、意味の分からない記号が文中に紛れている状態です。

縦中横のほうは、数え漏れが起きます。原稿に「12歳」「30隻」「10時」といった2桁の数字が散らばっていて、そのうち3か所だけ手当てを忘れる。すると、その3か所だけ数字が縦に1文字ずつ並び、行の中で明らかに浮きます。

そして厄介なのは、この浮きは横書きの画面で原稿を書いている間は見えないことです。縦にして初めて分かるので、書き出してから気づき、原稿に戻り、また書き出す、という往復になります。

rune Studioは、ルビは記法で入れ、数字は書き出しが直す

rune Studioには、選んだ文字にルビや圏点を入れる操作があります。書き出しのときは、縦書きに設定していれば2桁の数字が自動で縦中横の形になります。

実際に開発版を命令から動かして確かめました。原稿の「背負い袋」を選んでルビを付けると、原稿は |背負い袋《せおいぶくろ》 という形になりました。「海」に圏点を付けると 《《海》》 になりました。記法を覚えていなくても、選んで操作すれば正しい形が入ります。

その原稿を縦書きの設定で書き出し、EPUBの中の本文を読んだところ、次のようになっていました。

同じ原稿を横書きの設定で書き出すと、12には縦中横の印が付きませんでした。縦中横は、縦書きに設定したときだけ働きます。

読む向きも一緒に決まる

縦書きに設定して書き出したEPUBを調べると、書字方向は縦書き、ページを送る向きは右から左と書かれていました。横書きに設定した場合は、書字方向が横書き、送る向きは左から右になりました。縦書きは見た目だけでなく、本をめくる向きまで含めて1か所の指定で決まります。

向く人と、別の方法が向く人

向いているのは、ルビの多い小説を書く人です。 固有名詞や当て字にルビを振る作品では、記法のそろえ方がそのまま完成までの時間に効きます。数字が多い時代小説や、年号の出る作品も同じです。

ルビがほとんど無く、数字も少ない文章なら、手で入れても構いません。 エッセイや短い読み物なら、該当箇所が10か所に満たないこともあります。

なお、確かめたのはEPUBのファイルの中で正しい形になることまでです。読書アプリごとにルビや縦中横がどう見えるかは確かめていません。端末によって表示は変わります。

まとめ

次の一歩として、原稿の中の2桁の数字を数えてみてください。20か所を超えるなら、手で囲む作業は割に合いません。

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