
Kindle向けのEPUBを初めて組むなら、本文、目次、表紙、奥付の入力を先に固定し、ローカルEPUBの内部構造を確認したところで一度止めます。今回の専用標本は四章小説、表紙1枚、著者名と発行日を持つ奥付用ファイル1件です。四章と奥付を選んで出力した結果、spineは9件、画像1件、欠落0件、navとNCXは各5項目、valid=trueでした。
ここで重要なのは、操作自体はpassedでも、想定したnav四項目にはなっていない点です。奥付用ファイルまで目次対象になっています。Kindle EPUBの「作り方」は、生成ボタンまでではなく、目次の過不足を見つけて元設定へ戻れるところまでを一連の手順にします。
答え:初回出力はローカル構造の受け渡し票を作って止める
製品に依存しない一般手順は、原稿の順番、目次へ載せる章、表紙画像、著者・発行日の四群を別々に確定し、生成後に読む順番、目次リンク、収録画像、書誌情報を照合することです。「EPUBが開いた」だけでは、目次から奥付を外したいのに残っている、表紙参照が欠けている、といった問題を見逃します。
STUDIO-407は初回の一冊を作る記事です。既存EPUBの章名を修正して二度生成するSTUDIO-377や、KDP原稿の修正履歴と戻し先を管理するSTUDIO-481とは違い、ここでは最初のローカルEPUBをどの順で組み、どの値で次工程へ渡すかに絞ります。
標本:四章と奥付、表紙、書誌の開始値を決める
複製ワークスペースにはchapters/01.md〜04.md、chapters/99-colophon.md、images/cover.pngを用意しました。作品名は「四章小説 STUDIO-407」、著者は「小峰青」、出版社は「Evidence Press」、ファイル名はstudio-407、横書き、日本語、単巻0、版1.0、発行日2026-08-31です。
タイトルページ位置0、目次ページ位置1を指定し、四章の後ろに奥付用ファイルを置きました。開始票には、原稿5ファイルの順番、目次掲載の期待値4、表紙パス、著者名、出版社、発行日を書きます。実測値が期待値と違えば、差を消さずに戻し先を決めます。
操作:作品情報からinspectまでを一方向に進める
実操作では、複製ワークスペースを作り、作品情報と巻情報を設定し、表紙を指定しました。次に四章と奥付用ファイルを順に選び、タイトル位置0・目次位置1で出力計画を確認し、EPUBを書き出して内部構造を検査しました。記事固有の製品操作は10件です。
Rune Studioの公開画面では、6ページのEPUBウィザードを「シリーズ情報→巻選択→ファイル選択→チャプター順→メタデータ→確認と出力」の順に進みます。チャプター順では原稿の読む順番と目次掲載を分けて確認します。確認と出力では、ページ順、目次対象、表紙、ファイル名をもう一度読みます。出力後に過不足があれば、完成EPUBではなく該当ページへ戻します。
実測:spine 9と目次5項目を得た
記事別Stage 4はstatus=passed、command_count=10です。生成したspineはcover.xhtml、title.xhtml、nav.xhtml、p001.xhtml〜p005.xhtml、colophon.xhtmlの9件でした。画像は1件、欠落画像は0件で、navとNCXがあり、ローカル検査はvalid=trueです。
navのhrefはp001.xhtml〜p005.xhtml、NCXのsrcはText/p001.xhtml〜Text/p005.xhtmlで、どちらも5項目です。結果要約のplanned_chaptersはnullだったため、計画上の章数を補完せず、inspectで得たspineと目次件数を採用します。四章だけを目次にする期待値4に対し、奥付用ファイルまで含む5項目が観測されました。したがって「目次・表紙・奥付付きEPUBを生成できた」は確認済みですが、「本文四章だけの目次で次工程へ渡せる」は未達です。奥付の目次掲載を外し、再出力・再検査するのが戻し先です。
共通Stage 4では、別の5章標本で横書き、版1.7、spine 9、画像1、欠落0、nav・NCXあり、valid=trueを9操作で確認しています。この共通結果は基本経路の参考であり、四章と奥付を使った上記10操作の目次件数を上書きしません。
限界と失敗時の戻し先
valid=trueは専用複製から作ったローカルEPUBの内部構造に対する結果です。KDP審査、販売登録、Kindle Previewerでの表示、実機でのリンク操作、全リーダーの表示一致は確認していません。今回の画像工程は対象外なので、表紙の見た目を記事内キャプチャーで証明してもいません。
失敗時は症状ごとに戻ります。目次が5項目なら奥付の目次掲載設定、spine順が違えばファイル選択とチャプター順、画像が欠ければ表紙パス、著者・日付が違えばシリーズ情報と巻のメタデータです。外部サービスでの不合格はローカルvalid=trueへ読み替えず、その提出先の検査へ戻します。
Rune Studioの公開機能とEPUB 3の標準を分ける
現行Mac版Rune StudioのStage 3資料で確認できるのは、EPUBウィザードで作品情報、巻、原稿順、目次掲載、表紙、発行日を指定し、EPUB 3を生成する機能です。出力にはXHTML本文、タイトル、目次、奥付、表紙、nav.xhtml、旧リーダー互換用NCX、content.opfのmetadata・manifest・spineが含まれます。
EPUB 3.3仕様が定めるパッケージ文書、spine、ナビゲーション文書は業界標準です。Rune Studio独自の形式ではありません。製品の役割は、これらを6ページの入力から生成することです。現行Mac版の範囲はRune Studioの商品ページで確認できます。
結論:目次件数を直してから次工程へ渡す
Kindle EPUBを目次・表紙・奥付付きに仕上げる最初の手順は、四章、奥付、表紙、書誌の開始票を作ることです。今回の標本はspine 9、画像1、欠落0、nav・NCX各5項目、valid=trueまで到達しました。一方、本文四章だけを目次へ載せる期待値4とは一致していません。
そのため、今の生成物をKDP入稿済みの完成品とは扱いません。奥付の目次掲載を外して再検査し、期待値と実測値が一致したローカルEPUBを次工程へ渡します。初回作成の記事としての結論は、修正履歴を二版比較することではなく、受け渡し前の一冊に必要な値をそろえることです。


