つまずきを減らす!テキストエディタのシナリオ、台本をEPUBにまとめる

台本をEPUBにまとめるの工程を、原稿・検査装置・完成物の言語中立な3D静物で抽象的に示したアイキャッチ

シナリオ台本をEPUBへまとめるときは、SC01、SC02という場面番号をそのまま全部目次へ並べるのではなく、読者が移動に使う章と、制作側だけが使う場面を分けます。場面順は台本の管理に残し、五つほどのまとまりへ章見出しを置き、必要な境界だけを改ページ候補にするのが出発点です。

この記事の例は、SC01からSC20までの台本、五つの章見出し、四つの改ページ候補です。文章表現の良し悪しを判定するのではなく、台本の順番を崩さずに電子書籍の読む順番へ渡す方法に絞ります。

場面表に「章」と「ページ」の列を足す

台本を開く前に、SC番号、場面名、所属章、改ページの四列を持つ短い表を作ります。たとえばSC01〜SC04を第一章、SC05〜SC08を第二章とします。すべての場面を改ページにすると読者の移動が細かくなりすぎるため、章頭など意味のある四か所だけを候補にします。

場面名と章名は役割が違います。制作中に「駅前・夜」と探したい場面名を、読者向け目次の章名へ無理に変えないでください。台本の見出しを残したまま、その上位へH1またはH2の章見出しを置くと両方を使えます。

左に台本、右に場面表を置く

Rune Studioでワークスペースを開き、2列レイアウトを選びます。左ペインに台本、右ペインに場面表または人物表を開きます。タブはファイルツリーから開き、必要なら別ペインへドラッグします。台本と場面表に同じ順番のSC番号があるなら、独自文字列を目印にした連動スクロールも候補になります。

確認用の配置では2ペインを使い、本文17pt、画面文字14ptの状態で二つのタブを扱えました。これは台本と資料を並べる作業環境の確認です。自動で章分けしたり、場面の質を評価したりする機能ではありません。

20場面を五章へ畳む

第一章の先頭へ章見出しを置き、その章に含めるSC番号を場面表と照らします。第二章以降も同じように進めます。章内の場面順は台本のSC番号を守ります。物語上の順番を入れ替える必要がある場合は、EPUBウィザードの直前ではなく台本の正本側で決めます。

改ページ記法は、章の切れ目や意図した幕間だけへ挿入します。紙の台本でページが変わる場所を、そのまま電子書籍の改ページにしないほうが自然です。リフロー型EPUBでは画面サイズによって一画面の文字数が変わるためです。

EPUBウィザードでは読者の順番を見る

シリーズ情報で作品名、著者、言語、横書きまたは縦書きを設定し、台本ファイルを選びます。チャプター順の画面では、五つの章が意図した順番か、目次に載せる章名が読者向けになっているかを確認します。SC番号を内部管理に使い続けても、目次へ出す必要はありません。

台本の章順を使って初版を作り、一か所だけ変更して二版目を出した確認では、双方の読む順番に関する項目は7で、ローカル構造検査は有効でした。二つの出力は異なり、変更が二版目へ渡りました。これはローカルの再生成結果であり、販売先の受理を示すものではありません。

台本から本へ渡すときに起きやすい三つのずれ

一つ目は上位の章見出し、二つ目は意味のある章境界への限定、三つ目は正本側での並べ替えで直します。出力後のEPUBを直接編集するより、同じ台本から再生成できる状態を保つほうが後の修正に強くなります。

まずSC01〜SC04だけで試す

全20場面を一度に変換する前に、第一章の四場面だけを複製し、章見出し、場面順、改ページ、目次名を確認してください。小さな範囲で読む順番が通れば、残りの章へ同じ判断を広げられます。

Rune Studioは台本の文章を自動評価する道具ではなく、原稿と資料を並べ、プレビューし、章順を指定してEPUB 3へ出力するための環境です。現行の機能範囲は商品ページで確認できます。

会話の途中で章を切らない

改ページ候補を決めるときは、SC番号だけでなく、読者がその場面をどの流れで読むかを見ます。会話の応答や一つの動作の途中へ章境界を置くと、電子書籍では不自然な空白として感じられます。場面転換、時間経過、視点変更など、読書上の切れ目があるかを一件ずつ判断します。

目次名も台本の制作記号をそのまま使わず、章の内容が短く伝わる名前へします。SC番号は検索用に本文へ残せます。読者向けの入口と、制作側の追跡手段を両方維持することで、台本を本へ変えても修正箇所を場面表からたどれます。

出力後に章が抜けていたら、台本ファイルを追加する前に、ウィザードのファイル選択とチャプター順を見直します。場面表に存在するSC番号と、EPUBに含まれる章を照らせば、台本側の欠落か出力選択の欠落かを分けられます。