入稿前に縦書きを確認!KDPの縦書き、縦書きプレビューで入稿前確認

縦書きプレビューで入稿前確認の工程を、原稿・検査装置・完成物の言語中立な3D静物で抽象的に示したアイキャッチ

KDPへ縦書きの電子書籍を入稿する前は、「縦に見えた」だけで終わらせず、原稿、縦書きプレビュー、EPUB内部、入稿先の確認を分けてください。Rune Studio内で確認できるのは、縦書きの列、右開き方向、ルビや2桁数字を含む原稿の変換、目次と章順を持つEPUBまでです。KDPの受理や、すべてのKindle端末での表示は別の確認になります。

入稿前確認を四つの箱へ分ける

原稿の箱

底本となるファイルを一つ決めます。今回の例は二章以上の縦書き小説で、2桁数字を六か所、ルビを四か所、目次に載せる章を二つ用意します。数字やルビを探すために本文を読み返すのではなく、原稿内で候補を検索し、件数をメモしておくと修正漏れを防げます。

プレビューの箱

本文タブを開いた状態でプレビューを表示し、横書きから縦書きへ切り替えます。確認するのは、列が右側から始まること、文章が縦方向へ流れること、2桁数字、!?、ルビが意図した場所にあることです。上下ホイールが横方向の移動として働くため、章頭から章末まで列を追えます。

今回の画面確認では、縦書きの表題と「春の風。夏の月。」という本文が縦方向の列として右側から表示されました。これはRune Studio内の表示確認です。Kindle端末の描画確認ではありません。

EPUBの箱

EPUBウィザードでは、シリーズ情報で日本語と縦書きを選び、章ファイル、章順、目次への掲載、表紙、発行情報を確認します。出力前の最終画面で、ページ順とファイル名を読み直します。縦書きならEPUB内部にも右から左へ進む情報が必要なので、プレビューの向きだけで判断しないことが大切です。

五章の確認用原稿を出力した結果、本文の読む順番に関する項目は9、画像は1件、画像の欠落は0件でした。目次用navと互換用NCXがあり、ローカルの構造検査は有効という結果です。この値はパッケージ内の不足を探す材料であって、販売審査の結果ではありません。

KDPの箱

最後にKDPのアップロード画面とオンラインプレビューで確認します。商品情報、価格、販売地域、審査はRune Studioの外側です。ローカルで問題がなくても、KDP側の警告やプレビュー結果を省略しないでください。KDPが受け付けるファイル形式は変更されることがあるため、入稿時点のKDP公式ヘルプを確認します。

2桁数字と記号は一覧で見る

縦書きでは、日付の「29」、年齢の「18」、時刻の「10」など、2桁の数字が横倒しにならないかを見ます。Rune Studioは縦書き時の2桁数字を縦中横として処理する機能を持ちます。ただし、3桁や4桁まで同じ扱いになると決めつけず、それぞれプレビューで確認してください。

感嘆符と疑問符の組み合わせ、顔文字、半角と全角の切り替わりも確認対象です。すべての記号を一度に直すと原因を追いにくいため、数字、記号、ルビの順に一種類ずつ修正し、そのたびに同じ位置を再表示します。

目次から章へ移動して崩れを探す

入稿前の読み直しは、最初から最後までスクロールするだけでは漏れます。目次の各項目から対応する章へ移動し、章頭、数字のある場面、ルビのある人名、章末の四点を見ます。目次に載せない扉や奥付がある場合は、読む順番には含まれているかも別に確認します。

プレビューで崩れを見つけたら、生成後のEPUBを直接直さず、底本へ戻って修正します。もう一度ウィザードから出力すれば、どの原稿が正本かを失いません。

入稿してよい状態、まだ止める状態

入稿へ進めるのは、縦書きプレビューの列方向、右開きの情報、章順、目次、画像欠落の確認が終わり、修正後のEPUBを作り直したときです。ローカルで有効でも、KDPプレビューをまだ見ていないなら「端末表示まで確認済み」とは言えません。

Rune Studioは、日本語原稿の編集、縦書きプレビュー、EPUB 3出力を一つのワークスペースでつなぐ選択肢です。まず入稿用原稿の複製を作り、2桁数字、ルビ、目次項目へ印を付けてから縦書きプレビューを開いてください。現行の対応範囲はRune Studio商品ページで確認できます。

画面で見つけた問題を入稿用メモへ戻す

縦書きプレビューで見つけた問題は、「数字」「記号」「ルビ」「章順」の四列でメモします。たとえば「第二章・10時・数字」「第一章・春日にルビ」のように、章と対象を一緒に書きます。修正後はメモへ印を付けるのではなく、同じ位置をプレビューで見直してから消します。これなら、何を直したかではなく、どの表示を再確認したかが分かります。

KDPへ渡すファイル名も、初回と修正版を区別します。上書きして一つだけにすると、オンラインプレビューで差が出たときに戻れません。Rune Studio内の縦書き確認、ローカルEPUB、KDP側のプレビューという三つの結果を別々に残し、最後の表示判断は入稿先で行ってください。