
探し漏れを防ぐ!複数検索できるテキストエディタ、複数ファイルを横断検索
複数検索できるテキストエディタで探し漏れを防ぐには、一度の検索へ多くの語を詰め込むより、同じ概念の表記を一つずつ横断検索し、結果を同じ確認表へ集めます。人物名なら漢字・かな・旧名、単位なら全角・半角を分けて検索する。どのファイルに何があったかを記録すれば、複数ファイルでも候補を混ぜずに判断できます。
「玲奈」を探す四巡
登場人物の正式名を「玲奈」に統一する場面を考えます。原稿には 玲奈、れいな、旧名の 怜奈、会話内の愛称 レナ があるかもしれません。これらを一つの複雑な式へまとめる前に、四回の固定文字列検索を行います。
各巡で、ファイル名、行、用例、変更するかを表へ記録します。愛称は正しい可能性があり、旧名は回想で必要かもしれません。検索語が違っても、判断は一つの表で比較します。
ファイル名が結果の文脈になる
同じ「怜奈」でも、chapter-04.mdにあれば現行本文、characters-old.mdにあれば履歴、memo.mdにあれば検討記録です。行だけを見て変更せず、ファイルの役割を先に読みます。
現行原稿、設定資料、退避版をフォルダで分けておくと、横断検索の結果も読みやすくなります。整理されていない場合は、検索結果から無理に直す前に「変更対象のフォルダ」を決めます。
Rune Studioで複数ファイルを一つの結果へ
Rune Studioのワークスペース検索は、複数ファイルから一致箇所を集め、ファイルと行の文脈を表示します。短い試験用フォルダでは、複数のテキストファイルに置いた検索語を横断して取得できました。ワークスペース全体だけでなく、選択したファイルやフォルダへ範囲を絞れます。
この機能は、複数の検索語を同時に意味分類するものではありません。一語ずつ検索した結果をどう統合するかは書き手の作業です。正規表現を使う場合も、意図した候補が含まれ、別の語を巻き込まないかを結果一覧で確認します。
検索台帳で候補を混ぜない
簡単な台帳には次の列があれば足ります。
| 検索語 | ファイル | 文脈 | 判断 |
|---|---|---|---|
| 玲奈 | chapter-04.md | 地の文 | 維持 |
| れいな | chapter-07.md | 子どもの台詞 | 維持 |
| 怜奈 | chapter-09.md | 誤記 | 修正 |
| レナ | notes.md | 愛称案 | 本文対象外 |
変更後は、修正対象だった語だけ再検索します。ゼロ件を目指すのではなく、意図して残した用例と数が一致するかを確認します。別表記をすべて消すと、会話の個性まで失うことがあります。
複数検索が必要ない場面もある
単純な誤字が一種類だけなら、一語の検索で十分です。複数の表記を扱うのは、同じ概念が異なる文字列で現れるときです。検索回数を増やすことではなく、候補の種類を見える形にすることが目的です。
横断検索は、章をまたいだ表記の所在を集める道具です。採用表記を決めるのは設定資料と文脈です。まず二つの表記を別々に探し、結果を一枚へまとめるところから始めてください。Rune Studioの商品ページでは検索範囲とダウンロード方法を確認できます。
検索順を固定して取りこぼしを見つける
正式表記、読み仮名、旧表記、略称の順に検索するなど、毎回同じ順番を使います。途中で新しい揺れを見つけたら末尾へ追加し、最初の語へ戻りません。順序が残っていれば、どこまで確認したかを中断後にも復元できます。
検索語ごとの件数を合計して「全部で何件」とする際は、同じ箇所が複数の語に一致していないか注意します。正規表現と固定文字列の結果を混ぜると重複することがあります。台帳では一行を一つの候補として整理し、検索回数と修正箇所数を同じ数字として扱いません。
章ファイルを追加した後は、以前の検索結果を流用せず再実行します。検索台帳はその時点のスナップショットです。更新日と対象フォルダを書き、新しい章が範囲に入っているかを確認してから最終判定へ進みます。
正規表現へまとめるのは二巡目から
実際の表記を確認した後なら、複数候補を一つの式へまとめる意味があります。最初の固定文字列検索で得た合計と、式の結果を比べ、増えた候補と減った候補を読みます。数が一致しても別の行へ入れ替わっている可能性があるため、ファイル別の内訳も確認します。
式を保存するなら、対象としない例を説明として添えます。後日ほかの人が使うとき、文字列だけでは意図を復元できません。複数検索の再利用価値は、短い式ではなく、何を含め何を除いたかが残っていることです。
表記統一が終わったら、採用した正式形を設定資料へ記録します。次回の検索で同じ判断を繰り返さず、新しい章を書く時点から揺れを減らせます。横断検索の成果を修正だけで終わらせず、執筆ルールへ戻すところが最終段階です。
この記事を書いた人
個人開発者のなおやが、複数ファイル検索を表記判断へつなぐ手順としてまとめました。
複数ファイル検索の詳しくはこちらから、Rune Studioの商品ページを確認してください。