
EPUB編集で縦書き原稿の右開きが逆に見えたときは、生成済みファイルをすぐ直さず、原稿正本一式から作った固定標本 040-2ch-v1 で三件の崩れを切り分けます。E01はページ進行、E02は二章の章順、E03は個別文字です。閲覧環境は崩れの件数に加えず、同じEPUB版を比較する条件として扱います。右開きの見た目だけでは、作品設定の問題なのか、章の並びなのか、特定アプリの表示差なのか決まりません。観察場所と戻り先を同じ標本へ対応させるのが、この記事の答えです。
右開き・章順・閲覧環境を症状で切り分ける
最初に、次の四つを同じ「逆向き」という言葉で扱わないようにします。
| 検査ID・症状 | まず見る確認対象 | 戻り先 |
|---|---|---|
| E01:全体が左から右へ進む | 作品の書字方向とページ進行、EPUBの読み順 | 作品設定または生成条件 |
| E02:第二章が第一章より先に来る | 二章の収録一覧、章の並び、目次リンク | 章順の正本 |
| E03:一つの数字や記号だけ崩れる | 該当する原稿文字と縦書き用の変換対象 | 原稿正本一式または組版設定 |
| 比較条件:一つのアプリだけ進行が違う | 同じEPUB版を開いた閲覧アプリとOS | 閲覧環境の確認 |
この表で大切なのは、全ページの方向と一章だけの順序を分けることです。ページ進行を直すために章名を変えたり、アプリ差を疑わず本文を書き換えたりすると、原因とは別の場所へ変更が広がります。
二章EPUBの三件検査で右開きを確かめる
原稿正本一式から第一章と第二章を収録した二章EPUB 040-2ch-v1 を作り、二つの章扉、二項目の目次、章末の目印を入れます。これは本編の完成結果を保証する試験ではなく、E01〜E03の三件を観察するための固定標本です。本文には12時や!?など、縦書きで気になりやすい表記を置き、原稿正本一式とEPUBを同じ版名で受け渡します。
検査版では、表紙から第一章へ進む向き、第一章末から第二章へ進む向き、目次の各項目が対応する章へ移るかを別行で記録します。「検査ID/観察場所/期待/実際/戻り先」の五列にすれば、たとえばE02を「第一章の次/第二章/第一章/第二章が先に表示/章順の正本」のように具体化できます。E01〜E03の三件を一つの「右開きOK」にまとめず、閲覧環境の比較条件も別行にしてください。
章順とページ進行を別々に読む
本文の行が縦に流れていても、EPUB全体のページが期待した向きへ進むとは限りません。反対に、ページを右から左へ送れても、第一章と第二章の登録順が正しいとは限りません。二章検査版では、本文の見た目、章扉の順、次ページへ送る方向、目次の移動先を別々に確認します。
CSSのwriting-mode: vertical-rlは縦方向の組版に関する指定です。EPUBのspineやpage-progression-directionは、本全体の読み順・ページ進行に関係する構成要素です。ここでは仕様上の確認対象と、手元の閲覧環境で観察した結果を混ぜません。全ページの進行が逆なら作品設定・パッケージ側へ、章だけが入れ替わるなら章順へ戻します。
閲覧環境は同じ版で比較する
二つの閲覧アプリを比べる場合は、同じ生成版を両方で開きます。片方がvertical-check-01.epub、もう片方が修正後の02では、アプリ差と生成差を区別できません。表にはアプリ名、OS、EPUBの版、ページ進行、目次移動、固有症状を記録します。
一方の閲覧環境だけで逆向きに見えるなら、原稿を直す前に同じ版・同じ章・同じ操作で再確認します。両方で同じ症状なら生成条件や章順の候補が強くなります。この切り分けは、閲覧アプリを横断して同じ再生成往復を詳しく扱う記事とは役割を分け、ここでは症状診断に留めます。
Rune Studioで確認できる範囲
現行Mac版Rune Studioの機能資料には、作品設定の横書き・縦書きと、縦書きEPUBへ右から左の進行を反映する処理が記載されています。6ページのEPUBウィザードで作品情報、巻、原稿、章順、メタデータ、最終確認を扱い、EPUB 3を生成する機能も確認できます。縦書き用の2桁数字・記号処理も資料上の生成範囲です。
これは公開資料で確認した実装範囲です。040-2ch-v1の三件が合格した実測結果、すべての閲覧環境で表示が一致する保証、外部EPUBの直接修復を意味しません。Rune Studioを確認する場合も、E01〜E03、閲覧環境の比較条件を別々の欄へ記録し、手元の結果と資料上の機能範囲を分けてください。

生成物へ直接修正する範囲を限定する
EPUB内部を読むことは、章のリンクや読み順を調べる手掛かりになります。しかし、調査のために読むことと、生成物を正本として直接編集することは別です。元原稿から再生成する制作では、右開きなら作品設定、章の入れ替わりなら章順、個別文字なら原稿または組版設定へ戻り、検査版を別名で残します。
第三者が作った完成済みEPUB、DRM付きファイル、固定レイアウト本の直接修復は扱いません。元原稿や設定がない場合は、権利とバックアップを確認したうえで、EPUB構造を扱う別の手段を検討します。ここで詳しい一章往復を中心にしないことで、症状を見て戻り先を選ぶ記事の役割を保てます。
結論:見えた症状から正しい戻り先を選ぶ
縦書きEPUBの編集で右開きが逆に見えたら、原稿正本一式から作った 040-2ch-v1 の二章EPUBを同じ版で読み、E01〜E03の三件を分けます。「検査ID/観察場所/期待/実際/戻り先」を残し、全体の進行なら作品設定、章の入れ違いなら章順、一部の文字なら原稿正本一式または組版、特定アプリだけなら閲覧環境へ戻ります。崩れの数と戻り先を固定できれば、不要な修正を広げずに済みます。
現行Mac版の縦書き設定と生成範囲は、Rune Studioの商品ページで確認できます。


