横向きの数字で困らない!KDPの原稿、縦書き原稿を入稿用に整える

KDP縦書き原稿の数字・約物・記号を入稿前に確認するアイキャッチ

KDPへ渡す縦書き原稿で先に見つけたいのは、横向きになりやすい数字、英字、約物です。ただし「半角数字をすべて全角にする」といった一括置換では整いません。時刻、年号、型番では見せたい形が違うからです。

会話中心の一章を複製し、2桁数字10件、三点リーダー、ダッシュ、!? の位置を行番号や周辺語とともに控えてから直します。表紙デザイン、価格設定、固定レイアウトはこの記事の範囲外です。

数字を長さではなく役割で分ける

「10時」は二桁を一つのまとまりとして縦中横にすると読みやすい場面があります。「2026年」は四桁を横に寝かせるより、漢数字や一文字ずつの縦組みが合うことがあります。「AB-12」は型番なので、数字だけ変えると識別性を損なうかもしれません。

まず検索で半角数字を集め、時刻、年齢、日付、年号、型番、URLに分類します。機械的な置換は分類後です。同じ「12」でも、台詞の「12歳」と巻末URL中の「12」を同じ処理にしません。

三点リーダーとダッシュは文字を確かめる

見た目が似た点や横線でも文字コードが違うことがあります。三点リーダー「…」を二つ並べる表記、ダッシュ「――」、ハイフン「-」、長音「ー」を役割で区別します。コピー元によって別の文字が混ざっていたら、該当箇所へ戻して原稿の正本で直します。

縦書きプレビューで線が横向きに見えたとき、すぐCSSの問題と決めつけないでください。原稿中の文字が想定と違う場合があります。検索結果の周辺語を見て、会話の間なのか、数値の負号なのか、外来語の長音なのかを判断します。

!? と括弧は会話単位で見る

感嘆符と疑問符は、全角・半角、連続のさせ方、後ろの空きが読み味に影響します。!? を一つのまとまりとして見せたいのか、縦に二文字並べたいのかを決め、同じ作品内でそろえます。

閉じ括弧の直前に置く場合は、記号だけでなく台詞全体を縦書きで読みます。記号が正しい向きでも、空白が一文字分入って会話のリズムが崩れることがあります。記号処理を直したら、その前後二行まで再確認します。

修正表は「置換後」より「戻り先」を残す

10件の数字に、章名と検索できる周辺語を付けます。行番号は編集で変わるため、行番号だけを頼りにしません。「第1章/駅前/10時」のように戻れる手掛かりを残します。

出力後に「12」が横倒しなら、まずその項目の分類へ戻ります。別の「12」が正しくても合格にはしません。直した結果、型番やURLまで変わっていないかも検索します。一括置換をした場合は、変更件数と対象外の件数が合うかを確認します。

入稿候補で読み直す箇所

原稿段階の縦書き表示で整っていても、出力したEPUBの確認は必要です。冒頭、会話が連続するページ、年号と型番があるページ、章末を読みます。ページ進行や目次は別工程ですが、文字処理の修正で本文が欠けていないかはここで見ます。

KDPへアップロードした後は、KDPが案内する現行のプレビュー手段でも同じ箇所を確かめます。制作環境での表示を、KDPの受理や全端末の表示保証に置き換えないでください。

Rune Studioで確認するなら

現行Mac版の公開機能資料では、Rune Studioは vertical-rl の縦書きプレビューと、右開き・縦中横・記号処理を含むEPUB 3出力を備えるという機能範囲が確認できます。数字や記号の候補を原稿段階で探し、EPUB候補を出す環境として試す候補になります。

ただし、この記事の一章標本が合格したという実機検証ではありません。KDPの受理も保証しません。公開機能資料で確認できる機能範囲として比較し、出力後の確認を続けます。

時刻、三桁の番号、日付、英数字を含む日本語原稿の縦書きプレビュー
時刻、三桁の番号、日付、英数字を含む日本語原稿の縦書きプレビュー。

この記事の標本では10件を分類してから一件直す

最初にすることは、会話中心の一章を複製し、半角2桁数字を探すことです。この記事の標本では10件を使いますが、作品ごとの対象数は先に全件を洗い出して決めます。時刻、年号、型番などに分け、一件だけ意図した見せ方へ直して縦書きで確認します。全置換は、その判断が同じ分類の別の箇所でも成り立つと分かってからです。

縦中横にしない数字も決める

数字を見つけたら、すべてを縦中横にするのではなく、読み方で分けます。時刻や年号のように一まとまりで読ませたい数字、型番のように英字やハイフンと一緒に残したい文字列、章番号のように章題の一部として扱う数字では、期待する見え方が異なることがあります。

表には「文字列」「用途」「期待する向き」「実際の向き」「修正後の確認」の五列を置きます。用途が空欄の数字は、一括修正の対象にしません。正しい見え方を先に決められない箇所は、KDPへ出す前の未確定事項として残します。

10件のうち一件だけを修正し、同じ分類の別の一件で再現を確かめます。両方が同じ結果になってから対象範囲を広げることで、URLや型番まで意図せず置き換える事故を避けられます。

修正後は、縦書き表示だけでなく原稿を横書き表示へ戻して周辺の文章も読みます。記号や数字の見た目を整えた結果、空白や括弧の対応が変わっていないかを確認するためです。縦書きの合格と本文の保全を別の欄に残してください。

修正票の末尾には、対象外として残した数字も記録します。たとえばURLや型番を処理しなかった理由が分かれば、別の章で似た文字列を見つけたときに同じ判断を引き継げます。KDP向け原稿の文字処理は、見た目をそろえることと、意味のある文字列を保全することを同時に満たす必要があります。

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