右開きを逆にしない!EPUB縦書き作成、縦書きプレビューで確認

縦書きプレビューで確認の工程を、原稿・検査装置・完成物の言語中立な3D静物で抽象的に示したアイキャッチ

EPUBを縦書きで作成するときは、本文を縦に表示する設定と、本を右開きにする設定を別々に確認します。どちらか片方だけ合っていても、ページを進める向きが意図と逆になることがあります。原稿を直す画面、見た目を確かめるプレビュー、読む順番を決めるEPUBウィザードの三か所を往復するのが安全です。

原稿には「崩れを見つける材料」を残す

確認用には、1,800字ほどの一場面だけを使うと修正点を追いやすくなります。2桁数字を四つ、!?などの記号を四つ、ルビを三つ入れ、どの場所を見ればよいか決めておきます。作品全体をいきなり変換すると、表示が崩れた場所と原因の記法を結び付けにくくなります。

縦書きにするため、原稿へ空白を足したり改行を増やしたりしないでください。組方向は表示と出力の設定が担います。見た目を原稿内の空白で合わせると、画面幅やリーダーが変わったときに崩れます。

最初の往復はプレビューまで

Rune Studioで原稿を開き、プレビューを表示します。縦書きへ切り替えたら、右端から列が始まり、左へ読み進める配置かを見ます。2桁数字が一まとまりになっているか、感嘆符と疑問符が不自然に離れていないか、ルビが親文字の右側に沿うかを確認します。

今回の確認では、表題と本文列が右から左へ並ぶ縦書きプレビューを確認できました。これは編集時の見た目です。ここで正しくても、生成したEPUBのページ進行まで正しいとは限りません。

崩れを見つけたら、プレビュー内だけで直そうとせず、連動元の原稿へ戻ります。数字なら桁数、記号なら半角・全角、ルビなら底本と読みの範囲を一件だけ修正し、同じ位置を再表示します。

二度目の往復で右開きを固定する

EPUBウィザードのシリーズ情報で、日本語、縦書き、作品名、著者名を設定します。次に原稿ファイルを選び、章の順番、目次に載せる章、表紙、発行日を確認します。確認画面では、縦書きの表示だけでなく、右から左へページが進む設定になっているかを見ます。

四章の確認用原稿を出力した結果、読む順番に関する項目は8、画像は1件、欠落は0件でした。目次用navと互換用NCXが含まれ、ローカルの構造検査では有効でした。これにより、章と画像がパッケージへ入ったことは確認できます。書店の審査やすべての端末の描画まで保証する値ではありません。

右開きの間違いを見つける三つの質問

  1. 最初の本文列は画面の右側から始まっているか。
  2. EPUBの読む順番は、表紙、タイトル、目次、第一章、第二章の意図した並びか。
  3. 外部リーダーで次ページへ進む方向は右開きの本として自然か。

一つ目はRune Studioの縦書きプレビュー、二つ目はウィザードとEPUB内部、三つ目は実際に使う外部リーダーで確認します。三つを「縦書き」という一語でまとめないことが、逆向きのまま入稿する事故を防ぎます。

直す場所を間違えない

外部リーダーだけで崩れた場合でも、出力後のXHTMLを直接書き換える前に、底本とウィザード設定へ戻ります。生成物だけを直すと、次回の出力で変更が消え、どちらが正しい版か分からなくなるからです。

一方、特定リーダーだけの表示差なら、原稿に不要な空白や改行を足して全環境を揃えようとしない判断も必要です。Rune Studioが出力するのはリフロー型のEPUB 3であり、固定レイアウトのような完全一致を目的にしていません。

作成の終点は「再生成してもう一度開く」

縦書きプレビューで修正した後、同じ章順と書誌情報でEPUBを作り直し、外部リーダーでもう一度開きます。初回のファイルと区別できる名前を使い、古い方をすぐ消さないでください。差が出たときに戻れます。

まずは1,800字の一場面を複製し、2桁数字、記号、ルビへ印を付けて縦書きプレビューを開きましょう。右開きはウィザードで別に確認します。現行のMac版機能はRune Studio商品ページにまとまっています。

表紙と本文の向きを混同しない

表紙画像そのものに縦書き文字が入っていても、本文の組方向やページ進行が決まるわけではありません。ウィザードで表紙を選んだ後、本文が縦書き、読む方向が右から左になっているかを独立して見ます。表紙の向き、本文の列、ページの進み方は三つの別項目です。

また、章扉が一枚の画像になっている場合は、画像欠落の確認だけでなく、目次から次の本文章へ移れるかを外部リーダーで見ます。右開きを直すために画像を反転したり、原稿へ余分な改ページを足したりしないでください。設定の問題は設定へ戻し、底本の記法の問題だけを原稿で直します。

作成途中の確認用EPUBには、作品名の末尾へ「確認用」などと付け、本番入稿ファイルと混ぜないようにします。向きの確認が終わった後に正式名で再生成し、確認用の表記が書誌や表紙に残っていないかを最後に読みます。