
探す時間を減らす!テキストエディタのGrep検索、ワークスペース全体のGrep
テキストエディタのGrep検索でワークスペース全体を調べるときは、最初から複雑な式を作るより「固有な語で広く探し、結果の文脈で絞る」ほうが安全です。原稿、資料、メモを一つの作業フォルダとして開き、検索結果をファイル名と行の前後で確認すれば、どこに書いたか分からない語を一覧へ戻せます。
探したいのは「帝都」ではなく、用途かもしれない
長編のフォルダで「帝都」を検索すると、本文の地名、人物設定、没案、メモが同時に見つかります。件数が多いから失敗なのではありません。いま直したい用途がどれかを決めていないことが問題です。
表記統一なら現行原稿だけ、設定確認なら資料フォルダ、過去の経緯まで知りたいなら退避版も含める、というように目的で範囲を変えます。Grepは結果を返しますが、現行稿と参考資料のどちらを修正すべきかまでは判断しません。
最初の検索語は短すぎず、長すぎず
一文字の略称はノイズが増えます。反対に、文章を丸ごと入れると表記が一字違うだけで漏れます。人物の姓、地名、特徴的な用語など、候補を十分に減らせる語から始めます。
結果を開いたら、該当行だけでなく前後を読みます。会話中の呼び名、説明文の正式名称、資料の検討メモでは意味が違います。修正候補に印を付け、検索結果から直接すべてを書き換えないのが安全です。
Rune Studioのワークスペース検索
Rune Studioにはワークスペース検索があり、ワークスペース全体、選択したファイル、選択したフォルダを検索範囲にできます。検索結果はファイルと行の文脈で表示され、該当ファイル数と一致件数も確認できます。短い試験用フォルダでは、複数ファイルから指定語が見つかり、件数が返るところまで確認しました。
製品資料にない「拡張子だけを対象にする専用フィルター」や「除外フォルダ設定」があるとは書けません。画像や退避版を検索対象から外したい場合は、選択フォルダを範囲にするか、作業用ワークスペースの構成自体を分けてください。
変更せずに作る検索メモ
検索結果を見ながら、次の三列だけをメモします。
| ファイル | 用途 | 対応 |
|---|---|---|
| 03-harbor.md | 現行本文 | 表記を確認 |
| characters.md | 設定資料 | 正式名称の根拠 |
| archive/old.md | 退避版 | 変更しない |
この一覧があれば、検索と編集を同時に進めずに済みます。まず母集団を把握し、次に現行本文だけを直し、最後にもう一度同じ語を検索します。ゼロ件が正解とは限りません。設定資料に正式名称を残すなら、残る件数と場所が意図どおりかを見ます。
正規表現へ進む前に
表記揺れが複数あるときは正規表現が役立ちますが、記号の意味を誤ると候補を取りこぼします。まず固定文字列で代表例を探し、実際の揺れを集めてから式を作ります。式は複製したファイルで試し、検索結果だけを確認します。
ワークスペース全体のGrepは、広い範囲を一度で「直す」機能ではなく、散らばった記述を一つの検討リストへ集める機能です。目的に合う範囲を選び、文脈を読んでから編集へ移ってください。Rune Studioの商品ページから詳しい検索機能とダウンロード方法を確認できます。
未保存の原稿を含む日は結果を固定する
複数のタブを編集中だと、ディスク上の内容と画面上の内容が違うことがあります。検索前に保存するか、あえて未保存のまま調べるなら、その状態をメモします。後から同じ検索をして件数が変わっても、語が消えたのか保存状態が変わったのかを区別できるようにします。
検索結果を共有するときは、語だけでなく範囲と確認時点を書きます。「帝都が12件」ではなく、「manuscriptフォルダ、8月28日の保存済み状態で12件」とします。ワークスペース全体という言葉も、開いている親フォルダが違えば範囲が変わります。
大量の結果を修正候補として残したい場合は、検索画面だけに依存せず、ファイル名と行のメモを保存します。その後に原稿が変われば行番号はずれるため、前後の短い文も添えます。この記録が、検索した時点と編集する時点を安全につなぎます。
検索範囲を広げる順番
最初は現行章のフォルダ、次に設定資料、最後にワークスペース全体という順で広げると、結果がどこで増えたか分かります。最初から全部を対象にしてノイズが多いと、重要な一件を見落としやすくなります。
逆に、固有名詞の漏れを最終確認する段階では全体検索が必要です。狭い範囲で表記ルールを確定し、広い範囲で例外を探す。この二段階にすると、Grepを探索と検収の両方に使えます。
検索を終えたら、範囲を元へ戻したかも確認します。狭いフォルダの設定が残ったまま次の語を調べると、全体を検索したつもりで漏れます。毎回結果欄の範囲表示を読み、検索メモにも対象を書きます。
この記事の執筆者
個人開発者のなおやが、検証した検索範囲と資料だけの主張を区別して解説しました。
ワークスペース検索の詳しくはこちらから、Rune Studioの商品ページをご覧ください。