
rune StudioからKDP向けEPUBを作る流れでは、目次に並ぶ項目名に原稿に書いた見出しの文字が使われます。 だから目次の章名が長く、一覧で読み取りにくいとき、直す場所は原稿の見出しです。この制作手順では、生成された目次を直接書き換えません。
この記事では、見出しをどう書けば目次が読みやすくなるのかを扱います。2つの目次の違いや、目次に載せる章の選び方は別の記事に譲ります。
目次は「見出しの写し」
EPUBには読者が移動に使うナビゲーションが必要ですが、その作り方は制作環境によって異なります。rune Studioでは、原稿の見出しをもとに目次を生成し、見出しとして書かれた行の文字を目次の項目名に使います。
実際に開発版のrune Studioで確かめました。「第一章 旅立ちの朝」という見出しで始まる原稿を検査すると、見出しとして「第一章 旅立ちの朝」が1行目に認識されていました。 そのまま書き出すと、目次にも同じ文字が並びました。
つまり、目次の見た目を決めているのは見出しの書き方です。
見出しの書き方でよくあるやり方
小説なら「第一章」だけ、あるいは「第一章 旅立ちの朝」のように番号と題を組みにする書き方が多いはずです。
実用書なら「文字コードの選び方」のように、内容をそのまま書くことが多くなります。
目次で読みにくくなる、3つの書き方
目次に並べて初めて分かる問題があります。
1つ目は、長すぎる見出しです。 本文では意味を追えても、項目が一覧に並ぶ目次では、折り返し方にかかわらず視線で拾いにくくなります。「第3章 文字コードの選び方と、変換できない文字が出たときの対処について」のような書き方は、要点を探すのに時間がかかります。
2つ目は、番号だけの見出しです。 「第一章」「第二章」とだけ書くと、目次を見ても何の話か分かりません。読者が目次から章を選ぶ手がかりが、番号しかない状態になります。
3つ目は、粒度がそろっていない見出しです。 第1章の見出しが大きな話題で、第2章の見出しが細かい手順だと、目次を眺めたときに本の構成が読み取れません。
そして、これらは本文を書いている間は問題に見えません。 目次に並べて初めて分かるので、書き上げたあとに全部の見出しを見直すことになります。
見直すときは、見出しだけを上から順に読みます。各項目が章の内容を見分ける手がかりになっているか、同じ深さの見出しが同じ細かさで並んでいるかを確認します。本文の説明を足さなければ意味が分からない項目は、見出し側を短く具体的に直します。
rune Studioでは、見出しを直せば目次が変わる
rune Studioには、行を見出しにする操作があります。実際に確かめたところ、指定した行を指定した深さの見出しにできました。
そして、書き出すたびに目次はその時点の見出しから作り直されます。見出しを直して書き出せば、目次は自動でそろいます。 目次の側を直す作業はありません。
書き出す前に、目次に並ぶ形を確かめられる
書き出さずに、どういう並びになるかだけを確認できます。実際に確かめたところ、章の名前が目次に載るかどうかの印付きで一覧になって返りました。
書き上げてから目次を見て直す、という順序を避けられます。 章を書き終えるたびに確認すれば、そのつど直せます。
原稿の見出しを一覧で確かめられる
原稿を検査すると、その原稿にある見出しが、深さと行番号付きで返ります。実際に確かめたところ、見出しの文字と、それが何行目にあるかが分かりました。
全章分をこれで見れば、長さと粒度のばらつきが一覧で分かります。 本文を読み返さずに、見出しだけを並べて比べられます。
目次に出す深さを絞れる
見出しを細かく付けると目次が長くなります。rune Studioには、目次に出す見出しの深さを絞る設定があります。本文には細かい見出しを置き、目次には大きい見出しだけを出す、という使い分けができます。
向く人と、別の方法が向く人
向いているのは、章や節の多い実用書・技術書を書く人です。 見出しの数が多いほど、粒度のばらつきが目次に出ます。
章が3つ4つの小説なら、あまり気にしなくて構いません。 「第一章 旅立ちの朝」のような書き方で足ります。
なお、確かめたのは見出しが認識されること、目次に並ぶこと、深さを絞る設定があることまでです。端末ごとに目次がどう折り返されるかは範囲外です。
まとめ
- rune Studioの目次項目名は原稿の見出しをもとに作られる。直すのは生成後の目次ではなく見出し
- 長すぎる見出し、番号だけの見出し、粒度のそろわない見出しが、目次で読みにくくなる
- rune Studioは書き出すたびに目次を作り直すので、見出しを直せばそろう
- 原稿の見出しを深さと行番号付きで一覧できるので、本文を読み返さずに比べられる
次の一歩として、全章の見出しだけを紙に書き出して並べてみてください。読者がそれだけを見て本の中身を想像できるなら、目次は完成しています。


